ものづくり補助金14次公募からグリーン枠の申請要件に変更がありました。重要ポイントをまとめて解説します。(2023年2月14日に改訂された公募要領に対応しています。)
ものづくり補助金(正式名称: ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、革新的製品・サービスの開発又は生産プロセス等の改善に必要な設備投資などに活用できる補助金です。補助金で行う事業の内容によっていくつかの申請枠があります。
温室効果ガス(GHG)の排出削減に資する革新的な製品・サービス開発
または、
炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上
に関する設備投資を行う時に利用できる申請枠が「グリーン枠」です。
つまり、お客様または自社のGHG削減につながる取組みのどちらもOKです。
<グリーン枠の概要> (14次公募要領より)
概要 | 温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、 温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発 又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善 による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援 |
---|---|
補助上限額
(従業員数により上限額が異なる) |
エントリー類型 750万円~1250万円 スタンダード類型 1000万円~2000万円 アドバンス類型 2000万円~4000万円 |
補助率 | 2/3 |
グリーン枠は、通常枠と比べ補助上限額・補助率と比べ優遇されていますが、申請にあたって必要となる追加要件(炭素生産性の向上や、温室効果ガス排出削減の取組み)があり、若干ハードルの高さを感じる内容となっています。
現在公募中の14次公募(締切 2023年4月19日)では、追加要件がより具体的に変更されました。本記事では、この追加要件についてなるべく分かりやすく解説していきます。
本記事は以下の方々を対象にしています。
- ものづくり補助金グリーン枠への申請を検討している事業者
- 温室効果ガス削減に関連した設備投資を検討している事業者
- 取引先からCO2削減要請がきている事業者
ものづくり補助金 基本要件
ものづくり補助金では、以下3つの基本要件全てを満たす3~5年の事業計画を策定し、実行することが必要です。
- 事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
- 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする
- 事業計画期間において、事業者全体の付加価値額※を年率平均3%以上増加
※付加価値額 = 営業利益 + 人件費 + 減価償却費
ざっくり言うと、補助金で導入する設備を活用して会社として利益を上げ、従業委の雇用拡大や給与UPを図ることが必要です。
グリーン枠 追加要件
グリーン枠では、基本要件を満たした上で、①補助金で行う事業の内容、②炭素生産性の向上、③温室効果ガス削減に関する取組みの追加要件を満たす必要があります。
なお、本記事は2023年2月14日に改訂された公募要領をもとにして解説を行っていますが、公募締切りまでに改訂される可能性があります。申請にあたっては必ず公募要領をご確認ください。
補助金で行う事業の内容
補助金で購入する設備をつかって行う事業が、以下のどちらかである必要があります。
- 温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
- 炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善
1番目は、顧客に提供する製品またはサービスの種類に関連するもので、公募要領に記載された例では、「省エネ・環境性能に優れた製品・サービスの開発、非石油由来の部素材を用いた製品・サービスの開発、廃棄物削減に資する製品・サービスの開発 等」となっています。省エネやエコ関連の製品やサービス提供を行う場合は、この要件に合致すると考えられます。
申請にあたっては、自社の新製品や新サービスが、どのように環境に優しいのかを具体的にアピールする必要があります。
2番目は、自社の生産プロセスに必要な設備を変更することで、温室効果ガスの削減効果が見込める場合が該当します。公募要領の例では「生産工程の労働生産性向上を伴いつつ脱炭素化に資する設備投資、水素・アンモニアを活用する設備導入による燃焼工程と生産プロセスの最適化、複数ラインの作業工程を集約・高効率化 等」とあります。新規の設備導入により消費電力や使用する燃料が劇的に少なくなる場合は、この要件に合致する可能性があります。
申請にあたっては、既存設備と新規導入設備で同じ製品を同数製造した場合に、炭素排出量がどのように削減されるかなど、具体的なデータで定量的に示す必要があります。なお、「直接、設備投資に関係のない炭素生産性向上を伴う取組は、該当しません。」と記載されていますので、炭素排出量削減とプロセス改善が直接的に関係していることを明確に示していく必要があります。
なお、注意点として補助対象となる経費は機械装置・システム構築費等に限られ、構築物(太陽光パネル本体等)や建物付属設備(蓄電池電源設備等)は補助対象経費になりません。補助金を使って新たな生産設備を導入し、併せて太陽光パネル等を設置する場合は、補助対象外の経費については自己資本で導入する必要があります。
炭素生産性の向上
3~5年の事業計画期間内に、事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1%以上増加する事業であること。
炭素生産性とは、付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)をエネルギー起源の二酸化炭素(CO2)排出量で除した数字です。基準年度との比較で炭素生産性を示す必要があるため、現在と将来(3~5年)の自社のCO2排出量を算出する必要があります。
CO2排出量の算出
エネルギー起源のCO2排出量を算出するためには、社内の電力や燃料(ガソリン・軽油・都市ガスなど)の使用量を管理している必要があります。
電力由来のCO2排出量:
電力使用量(kWh)×CO2排出係数(t-CO2/kWh)
CO2排出係数とは電力供給1kWhあたりのCO2排出量(トン)のことです。電気を100%外部から購入している場合は、電力使用量・CO2排出係数とも契約している電力会社に問い合わせれば分かります。
また、環境省のホームページにも電気事業者ごとのCO2排出係数の一覧が公開されています。
CO2排出係数には基礎排出係数と調整後排出係数という2種類の数値がありますが、ものづくり補助金の申請においては特に指定されていないようなので、どちらを用いても問題なさそうです。
燃料由来のCO2排出量:
燃料使用量×(A)単位使用量当たりの発熱量×(B)単位発熱量当たりの炭素排出量×44/12
ガソリン・軽油・都市ガスなどの使用によるCO2排出量は、燃料使用量を元に上記の式で求められます。(A)単位使用量あたりの発熱量や、(B)単位発熱量あたりの炭素排出量は、燃料種類で決まった定数です。こちらも、環境省のホームページに算定方法・排出係数一覧として公開されています。最後の44/12は、炭素量をCO2に変換するオマジナイです。(CO2分子量/炭素原子量)
ガソリン・軽油・都市ガスについては下表の数字を用いてCO2排出量を算出できます。
燃料種類 | (A)単位使用量当たりの発熱量 | (B)単位発熱量当たりの炭素排出量 | (C)定数(A×B×44/12) | 単位 |
---|---|---|---|---|
ガソリン(kl) | 34.6 | 0.0183 | 2.32 | t-CO2/kl |
軽油(kl) | 37.7 | 0.0187 | 2.58 | t-CO2/kl |
都市ガス(1,000Nm3) | 44.8 | 0.0136 | 2.23 | t-CO2/1,000Nm3 |
燃料使用量以外は全て定数なので、3つを掛け合わせた定数(C)と燃料使用量を掛け合わせて計算しても問題ありません。
燃料由来のCO2排出量 (こちらの計算式でもOK!)
燃料使用量×(C)定数(燃料種類ごとに異なる)
温室効果ガス削減に関する取組み
13次公募(2022/12/22締切り)までは、「これまでに自社で実施してきた温室効果ガス(GHG)排出削減の取組の有無(有る場合はその具体的な取組内容)を示すこと。」と、ざっくりした要件でしたが14次公募では具体的な基準と、取組み状況に合わせた3段階(エントリー、スタンダード、アドバンス)の類型が提示されました。各類型で、満たすべき要件と補助金の上限額が異なります。
対象事業者 | 補助上限額 | |
---|---|---|
エントリー | GHG排出削減の具体的な取組みをまだ行っていない | 750~1250万円 |
スタンダード | GHG排出削減の具体的な取組みを開始している | 1000~2000万円 |
アドバンス | GHG排出削減に向けた積極的な取組みを実施している | 2000~4000万円 |
※各類型とも補助上限額は従業員数(5人以下/6~20人/21人以上)によって3段階に分かれます。
GHG排出削減の取組み内容についても、下記10項目で具体的に定義されているため、自社が要件を満たしているのかどうかが分かりやすくなりました。
- エネルギーの種類別に使用量を毎月整理している。また、補助対象の事業者あるいは事
業所のCO2の年間排出量を把握している。- 事業所の電気、燃料の使用量を用途別に把握している。
- 本事業で開発に取り組む製品・サービスが、自社のみならず、業界・産業全体での温室効果ガス削減に貢献するものである。
- 小売電気事業者との契約で、一部でも再生可能エネルギーに係る電気メニューを選択している。
- 自社で太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーでの発電を導入している。
- グリーン電力証書を購入している。
- 省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度(J-クレジット制度)があるが、この制度に参加し、自社での温室効果ガス排出量の削減取組について、クレジット認証を受けている。
- SBT(Science Based Targets)若しくはRE100に参加している。
- エネルギーの使用の合理化等に関する法律(通称:省エネ法)における事業者クラス分け評価制度において、令和3年度定期報告書分評価が『Sクラス』評価であること(原則、公募締切時点で資源エネルギー庁ホームページにて、『Sクラス』として公表されていることが確認できること)
- 2022 年 12 月 31 日以前を起点とし、2019 年度以降に以下のいずれかの事業における省エネルギー診断を受診している。または、地方公共団体で実施する省エネルギー診断を受診している。
一般財団法人省エネルギーセンター実施の「無料省エネ診断等事業及び診断結果等情報提供事業」または「エネルギー利用最適化診断事業及び情報提供事業」
一般社団法人環境共創イニシアチブ実施の「省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業」または「地域プラットフォーム構築事業」
各類型で満たすべき項目は下表の通りです。
類型 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
エントリー | △ | △ | ||||||||
どちらかを満たす | ||||||||||
スタンダード | ○ | ○ | △ | △ | △ | △ | △ | |||
いずれかを満たす | ||||||||||
アドバンス | ○ | ○ | △ | △ | △ | △ | △ | △ | △ | △ |
2つ以上を満たす | いずれかを満たす |
各項目を満たす条件について以下に解説していきます。
電力・燃料使用量の把握とCO2排出量の算出 (項目1、2)
項目1については、電気・ガス・その他の燃料使用について、直近12ヶ月か前年度の月別使用量を補助金申請時に報告する必要があります。前述した「CO2排出量の算出」の通り計算すればCO2排出量を計算できますが、補助金申請時の様式では電気・燃料使用量を自動的に原油換算されるため、すべてのエネルギー使用について下記の式で計算することが可能です。
原油換算値からのCO2排出量:
原油換算使用量(kl)×38.2(GJ/kl)×0.0187(t-C/GJ)×44/12(CO2/C)
= 原油換算使用量(kl)×2.62(t-CO2/kl)
エントリー類型では項目1、2のどちらかを満たせば良いため、電力・燃料の料金伝票が12ヶ月分あれば申請可能です。
スタンダード・アドバンスでは項目2も満たす必要があります。
下表の機器の有無と、設置年月日・電力容量などの仕様・台数・1日あたりの運転時間などを申請様式に記載する必要があります。事業所が複数存在する場合は、事業所ごとに作成する必要があります。
機器 | コンプレッサ | ブロア、ファン | 工作機械 | ポンプ |
熱 | 工業炉(加熱、溶融、燃焼、乾燥等) | ボイラ | 冷凍・冷蔵設備 | |
空調 | 吸収式冷温水機 | 電気ヒートポンプ | ガスヒートポンプ |
|
照明 | 蛍光灯 | 水銀灯 | メタルハライドランプ |
|
その他 | 変圧器 | 用水設備 | 太陽光発電設備 |
補助事業で開発する製品・サービスによるGHG削減効果(項目3)
項目3は、補助金で取り組む事業が「温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発」の場合に適用可能となります。
本項目が認められるかどうかは、「炭素生産性向上の取組み」として記載された内容で判断されるとのことですが、特に以下の内容がチェックされます。
- 製品・サービスの適用先(B2B/B2C、分野別)
- 製品・サービスのGHG 削減貢献量の規模(単一製品・サービスで期待できる削減量)
- 製品・サービスの市場規模(製品・サービスの期待できる台数等)
- 製品・サービスの技術開発や製品開発の難易度(世の中への貢献度も踏まえることが必要)
- 製品・サービスの製品化・サービス提供までのどの段階にいるか。
製品・サービスの単独の効果だけではなく、市場規模が大きいこと、技術が画期的であること、実現性が高いことをアピールする必要があります。
GHG排出削減に関する具体的な取組み状況(項目4~項目10)
項目4以降は、既に行っているGHG排出削減への取組みについて、内容とエビデンスを申請様式に記載するものです。
項目4~7は、グリーンエネルギーの調達といった比較的取り組みやすい内容であるため、これから開始しても15次以降の公募に間に合う可能性があります。項目3を含めて、スタンダードでは1つ以上、アドバンスでは2つ以上の項目を行っている必要があります。
項目8、9は、GHG排出削減に向けた取組みの中でも、将来的なGHG削減目標が存在するより積極的な取組みです。また項目10は、省エネ診断の受診は2022年以前であることが要件となっています。アドバンスでは、3項目のうち1つ以上を満たす必要があります。
それぞれの項目の内容は、既に取り組んでいる企業にとっては難解なものではありませんが、今後に向けて検討していく企業のため、簡単に内容を紹介しておきます。
再生可能エネルギーに係る電気メニュー(項目4)
電力自由化以降、さまざまな電力小売業者が「再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス(生物資源)など)で発電した電気」をつかったプラン(再エネ電力メニュー)を提供しています。自社で使用する電力のうち、一部でもこれらのメニューを選択している場合は本項目を満たすことが可能です。
再エネは、火力発電等と比較して電気料金が高いというイメージもありますが、昨今の原油価格高騰や、再エネ調達のリバースオークションの登場により電気料金の削減につながることもあるようです。自治体によっては再エネ電力利用促進に向けた活動を行っており、「所在地+再エネ」などで検索すると、利用可能なキャンペーンなどが見つかる場合があります。
神奈川県では、「かながわ再エネオークション」という取組みを行っています。再エネ調達を共同で行うため、中小企業も参加しやすい仕組みです。
再生可能エネルギーでの発電(項目5)
自社で太陽光発電パネル等を導入し、自家発電・自家消費している場合は、本項目が該当します。
ものづくり補助金の申請様式に掲載されている発電方法は以下5種類です。
- 太陽光発電および太陽熱発電
- 風力発電
- 水力発電(大型水力を含む)
- バイオマス発電(バイオガス発電を含む)
- 地熱発電
これらの発電設備の年間発電量と、設備の写真・契約書等の証拠書類を提示する必要があります。
グリーン電力証書(項目6)
再生可能エネルギーによる発電を「電気」と「環境付加価値」に分離し、「環境付加価値」を「証書」の形にしたものがグリーン電力証書です。グリーン電力証書を購入することは、再エネを利用しているのと同じと見なされ、自前の再エネ発電設備を保有しなくても再エネの普及・拡大に貢献きる仕組みです。
グリーン証書は日本自然エネルギー株式会社というところから購入可能です。
Jクレジット制度(項目7)
J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度で、取引所で売買が可能です。本項目を満たすには、自社で認定を受けているJクレジットが公式ホームページで確認できることが必要です。
SBT、RE100(項目8)
SBT(Science Based Targets)およびRE100(Renewable Energy 100%)は、地球環境の保護を目指した国際的な取組みです。SBTは地球温暖化を抑えるため5年~15年先を目標として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標で、RE100は事業活動で使用する電力を、全て再生可能エネルギー由来の電力で賄うことをコミットしたグローバルで影響力の高い企業が参加する団体です。
日本企業では78社(2023年2月)がRE100に参加していますが、年間消費電力量の最小要件(日本企業の場合50GWh以上)などの要件のハードルの高さもあり、まだまだ大企業が中心です。
SBTもGHG排出削減の対象範囲が、Scope1(自社による直接排出、燃料の燃焼) 、Scope2(他社から供給される電気等の間接排出、電気使用)、Scope3(サプライチェーン全体での排出)と幅広いこと、認定まで費用もそれなりにかかることから大企業向けと思われがちです。しかし、日本では中止小企業向けSBT(従業員500⼈未満・⾮⼦会社・独⽴系企業)というものが申請可能で、こちらはScope3が対象範囲から外れ、申請費用1000USDで申請後はそのまま認定されるため、参加のハードルは低くなっています。2023年2月時点でのSBT認定された日本企業は、358社(内、中小企業216社)です。
本項目が認められるためには、SBT公式サイト、RE100公式サイトで企業名が確認できる必要があります。(どちらも英語です。)
省エネ法の事業者クラス分け評価制度(項目9)
原油換算のエネルギー使用量が年間1500kl以上の工場・事業場、保有トラック200台以上の運輸事業者、年間輸送量3000万トン以上の運輸荷主は、省エネ法でエネルギー使用状況などの報告義務があります。事業者はSABCの4段階で省エネ取組み状況を評価され、その最高ランクであるSと評価されている場合、本項目を満たせます。
省エネ診断(項目10)
資源エネルギー庁管轄の支援制度のひとつとして省エネ診断があります。該当する省エネ診断を2019年4月から2022年12月までに受けている場合は、本項目を満たせます。
まとめ
ものづくり補助金グリーン枠は、通常枠と比べ補助率が2/3と高く、スタンダードやアドバンス類型では補助上限額も大きく設定されています。
自社で検討している設備導入に、ものづくり補助金グリーン枠の申請が可能かどうかのざっくりとした確認事項は以下の通りです。(その他の要件もあるのであくまで目安です。)
- 補助金を使って行う事業が、「温室効果ガス(GHG)排出削減につながる新製品・新サービスの開発」または「自社の生産性向上とCO2排出削減」のどちらかである。
- 補助対象経費となるのは「機械装置またはシステム構築」であり、太陽光発電パネル等の構築物、蓄電池電源設備等の建物付属設備は対象外。
- CO2排出量を抑制しながら、付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)を増加させる計画を作成する必要がある。
- 過去1年間の電力・燃料使用量の記録(料金明細書など)があればエントリー類型での申請が可能。
- 再エネ電気プラン等の契約、太陽光発電装置などの導入を行っている場合は、スタンダード類型での申請が可能。
- 設備投資額が大きく、アドバンス類型にチャレンジする場合は、中小企業版SBTの認定を目指すのがオススメ。
大手企業からのCO2削減要請が予想される場合は、ものづくり補助金グリーン枠での設備投資を検討してみてはいかがでしょうか。(ものづくり補助金は令和6年度まで数回の公募が予定されています。)
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